シンギングリンとは
1.チベットのラマ僧が儀式のために使っていた仏具「シンギングボウル」(別名:チベタンボウル)
2.日本の仏教音具である「おりん」
3.水晶でできたヒーリング効果の高い楽器「クリスタルボウル」
この3つを合わせて生み出されたのが、シンギングリンです。バチでふちを叩いたり、こすることで音を奏でます。
表面が金属であるシンギングボウルやおりんに対し、漆塗りのシンギングリンは、錆びることはありません。また繊細なクリスタルボウルとは違い数世代に引き継ぐことのできる耐久性をもっています。こだわり抜いた職人の手を経て、完成には数か月かかります。
バチと小物も全て日本の伝統工芸の技を駆使して作られています。
シンギングリン専用のバチは大小二種類あります。この大バチ小バチは欅材と鹿皮を用い、一本ずつ丁寧に手作りされています。素晴らしい音質を引き出す為に、硬さや長さ、巻き方などの研究と試作を繰り返して完成されました。
シンギングリンは、複数の金属とケイ素が配合され、割れない作りになっている為、体の上に乗せて奏でることができます。
日本人にはなじみが深い、先祖に思いを馳せながら聞く「おりん」にわたしたちは知らずに癒されています。時代が変わっても、引き継がれてきた「癒し」です。
シンギングリンの新しい癒しの響きを、アーティストや教育者、医師、セラピストなどが取り入れています。
まさに新時代の癒しの音響打楽器と言えます。
シンギングリンの効果
シンギングリンの効果で一番注目されるのはそのリラックス効果です。
シンギングリンの音に身体全体が反応すると、バランスが整い、落ち着いた状態を取り戻します。調和のとれた心身に戻ることができます。
リフレッシュに出かけた川の音、鳥のさえずりなど、自然の中の癒しの音は、わたしたちには聴こえない高周波音が含まれ、それが脳波をα波にしたり、自然治癒力を高めてくれたりします。外出をしなくても、その効果がシンギングリンにあるのです。
脳波が音楽によって変化することをわたしたちはよく耳にします。「クラシックを聞かせると胎教によい」「植物が枯れにくくなる」など音の力を利用し、よりよい環境に改善する話を一度や二度では足りないくらい聞いたことがあるはずです。シンギングリンは、低周波から高周波まで、幅広い音域を奏でることができ、瞑想の時に表れるアルファ波(8~12ヘルツ)から深い瞑想時のシータ波(4~8ヘルツ)など、脳波を変化させることが可能です。すべての周波数の音を出せるシンギングリンの音色は、深いリラックスを得られるのです。
さらに詳しく説明します。
一般的に、感情を処理するのが右脳、理性的に記憶をするのが左脳と言われています。
病気やストレスなで身体の調子が悪くなると、右脳と左脳のバランスが崩れます。
右脳と左脳は、脳梁という太い神経の束で結ばれ、それぞれの情報のやりとりをしています。右脳と左脳がそれぞれ別の役割を担っているからこそ、どちらの情報も大切にして、バランスよく活用できることが理想的です。しかし、ストレスが多く情報に溢れている生活をおくる私たちには理想を現実にするのが難しい状況です。
シンギングリンの振動に心を震わせると、脳の視床下部と脳幹の血流量を増大させ、右脳と左脳のバランスが整い落ち着いた状態を取り戻します。安らぎで満たれ、本来の能力をだせるようになります。また、瞑想をしたいとき、すぐに瞑想状態に入る手助けをし、集中力をアップさせ、創造性や想像力の活性化を促します。体の内側からエネルギーを増やすことができる音響打楽器と言えます。
シンギングリンの音を聴いた後の脳波を測定した結果、対象者の8割が「リラックス状態になる」いう結果が出ています。唾液中のストレスホルモンであるコーチゾールの有意な低下もみられました。シンギングリンを聴いての「リラックス効果」が最新の科学で証明されたのです。また高齢者にも同様の効果があり、シンギングリンの⾳響によって心が穏やかになることがわかりました。
シンギングリンは、小バチで左回転や右回転に奏でることができます。左回転は、「リリース」右回転は「チャージ」の働きをします。体や空間の浄化と調和に働きかけることができるのです。凝り固まっていた詰まりは流れ、緩みが生まれ、身体はもちろん心までも健やかになります。ストレスの解消といっても人によって効果は様々あります。安眠効果や脳内を活性化して記憶力アップが認められた人もいます。もちろん美容にも効果があります。お肌の活性化で美肌効果、むくみが消え、胃腸が整う。食べ物 飲み物の味がおいしくなるなど様々な効果の声が上がっています。
シンギングリンの特徴
シンギングリンは複数の⾳(倍音)が発生し、うなりが長いことが特徴です。
1.「シンギンボウルの倍音」2.「おりんのピュアな響き」3.「クリスタルボウルのうなりの長さ」3つの楽器のいいところを合わせたのがシンギングリンと言えます。
倍音は一つの音の中で複数の音が振動と共鳴をしています。モンゴルのホーミーやチベット読経も同じ倍音です。倍音は、元になる音の整数倍の振動数で「周波数」とも言われています。倍音の多い声や音ほど共鳴という反応が起こり、エネルギーが増しやすいと考えられます。音の大小には関係なく、身体に響く音がします。シンギングリンから発生した振動が空気の疎密波をつくり、その波で、横にあるもうひとつのシンギングリンから音が聞こえるということです。音の振動は、空気中よりも水中のほうが伝わりやすいことは一般的に知られています。音の速さは水中では、空気中の約4倍早く伝わります。体内の水の伝達力により、体中に音の振動が伝えられます。シンギングリンは身体で音を感じることができる体感楽器と言えます。
シンンギングリン開発者で演奏家、⼼理カウンセラーの和真音(かずしおん)さんは過去のインタビューで1.「シンギングボウル」は倍音が豊富だが、叩く場所によって音質が変わること3「おりん」は心が洗われる音と響きのよさであるが、単音であることを語っています。
また、シンギングリンと同じ音を出すのは、理論だけでは難しいこと、また漆を塗ることによる音響への影響はなく、表面を劣化から保護することが音を阻害しないことも実験により証明されています。
シンギングリンの使用方法は無数にあります。演奏を聴くというもありますが、自分の身体にあてて演奏してもらうという方法もあります。例えば、腰痛がある人は、腰にあてて、音を奏でると、体が緩んでいくのを感じて、空間に宇宙を感じるという体験をされた人もいます。
シンギングリンは一人で楽しむのはもちろん、ペアやグループで音を共鳴させ、さらなる倍音を楽しむ方法もあります。
そのほかの使用方法として、シンギングリンの中に足を入れる。お腹や背中にあてて奏でることもできます。
シンギングリンの中で食べ物を入れて、バチを回すといったエネルギーチャージ方法もあります。
シンギングリンを体験して、「自分の体内の水が、踊るように弾ける」と表現する方、
動画だけでは感じられない身体の内部までの振動を伝える方や「足元がポカポカ暖かくなる」「奏でる場所によって、音が違う」「音を奏でたときは、ザワザワしていたのが、悩みを宇宙に放り出したような感覚」など様々な感想がありました。
シンギングリンは、シンプルな楽器で、バチさえ持てば、子どもからお年寄りまで楽しめる簡単な打楽器ですが、出る音はひとりひとり違います。振動はするけれども、なかなか音がでないこともあります。その人にとって今求めてる音をシンギングリンは教えてくれるのかもしれません。